So What?

思考の筋トレ...のための読書メモ。

2015-04-26から1日間の記事一覧

#8:牛島信明(2002)『ドン・キホーテの旅』中央公論新社(中公新書)

永沢という男はくわしく知るようになればなるほど奇妙な男だった。僕は人生の過程で数多くの奇妙な人間と出会い、知り合い、すれちがってきたが、彼くらい奇妙な人間にはまだお目にかかったことはない。彼は僕なんかはるかに及ばないくらいの読書家だったが…

#7:村上春樹(2013)『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』文藝春秋

今更ながらに読んだ春樹の長編。 これまで、一応村上春樹の全ての長編は読んできたけれど、『1Q84』(特にBOOK3)がイマイチだったこともあって、読まずに放置していた作品だった。ふと思い立って読んでみたら意外と良くて思わず2回も読んでしまった。…

#6:鈴木邦男(2011)『愛国と憂国と売国』集英社(集英社新書)

コチラでも書いたが#5:橋本治(2002)『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』新潮社 - So What?critique.hatenablog.com そう言えば、「三島由紀夫って何で死んだんだ?」という疑問が自分の中で少しづつ膨れ上がり、ついにはとてつもなく興味を持つに至…

#5:橋本治(2002)『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』新潮社

そう言えば、「三島由紀夫って何で死んだんだ?」という疑問が自分の中で少しづつ膨れ上がり、ついにはとてつもなく興味を持つに至った。 ・何故、彼が市ヶ谷の駐屯地で死ななければいけなかったのか? ・彼の死を受けて、日本の知識人達はどの様な問いを立…

#4:水野学(2014)『センスは知識からはじまる』朝日新聞出版

企画やデザイン等クリエイティブに関するビジネスエッセイ。 主張としては「クリエイティブには方法論がある」という「そりゃそうだよな」というもの。この辺り、別ジャンルではあるけれど大塚英志の『物語の体操』なんかは実際の物語の筋トレの仕方含めて開…

#3:助川幸逸郎(2013)『謎の村上春樹』プレジデント社

春樹文学の解説本。 読み物としては軽い文体で非常に読み易かった。要旨としては以下の通り。 ・春樹の小説は「体験型アミューズメント」だ →思想や主張を打ち出すタイプではない →みずから体験して初めて価値が生まれるもの ・春樹は日本の純文学小説の2つ…

#2:戸部良一他(1991)『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』中央公論新社(中公文庫)

最近、思うところがあり、久しぶりに読み返した。 読みながら、なんども吹き出しそうになった。なぜか?今眼の前にある現象を言い当てられているような気がしたからだ。皮肉な話ではあるが、名著の持つ普遍性というものを図らずも体験したような感じであった…

#1:三島由紀夫(2005)『潮騒』新潮社(新潮文庫)

新治と初江の若い二人の純愛を描いた小説。 「机をかこんで何か熱心に話していた連中は、新治の顔を見て、一瞬沈黙に陥った。潮騒だけが、その殺風景な部屋いっぱいにただよい、まるで部屋には人っ子一人いないように思われた。」(p.108) タイトルの「潮騒…